世界中で愛されるビール! ビールの原料から作り方をご紹介

世界中で愛されるビール! ビールの原料から作り方をご紹介

暑い日や飲み会の席、もしくはストレス発散でついつい飲みたくなるのがビールではないでしょうか。
ビールは日本だけではなく、世界中で愛されているアルコール文化です。ビール1つで人とのつながりができる魔法のようなお酒。今回はそのビールが出来上がるまでの作り方をご紹介します。

ビールの原料とは

ビールには大きく分けて、5つの原料から出来ています。ビールの原料というのは、さまざまな国によって使い方が違いますが、酒税法により大まかに5つの原料で使用されているのです。ラベルにビールの原料は表示されていますので、すでにご存じの方もいることでしょう。ここではビールの原料について深掘りしていきます。

麦芽

麦芽はビール大麦から作られています。ビール大麦の特徴としては、「穀粒の大きさ・形が均等であること」「デンプンやタンパク質を多く含む」「穀皮が薄い」「酵素力が優れている」「発酵性がよく糖化が容易」ということが挙げられます。

これらの特徴により、ビールの製造用に適していることから使用されているのです。ビール大麦というのは、日本でも栽培されているのですが、価格面や品質から特に優れているというカナダ・オーストラリアなどのヨーロッパなどの輸入がほとんどになります。

ホップ

ビールの原料の中でも特に特徴的なのがホップです。ホップとは、性多年草であり雌雄異株の植物になります。その中の受精していない毬花が、ビールの原料になっているのです。特にビールの特有の特徴である苦味・香り・泡を出してくれる、重要な役割をもつ大切な原料になります。雑菌の繁殖を抑えてくれるとともに、ビールの保存性を高めてくれています。

副原料(米/コーン/スターチ)

米やコーン(とうもろこし)、スターチ(でんぷん)などは、ビールの味を調整する役割を果たしてくれるものです。この副原料を使うことで、バランスが良くなり飲みやすいビールを造ってくれます。消費者の好みに合わせたビールを醸造することが可能になり、調味料的な存在のものになるでしょう。

糖類・水

糖類は、発酵性エキスの濃度を高くするために用いられています。ビールで見かけるアルコール8%というのは、加糖したことによる結果なのです。

また水は、ビールの品質を大きく変える特徴があります。そのため、汚染されていない綺麗な水や水質条件の良いものを使用する必要があります。また、淡色ビール・濃色ビールによって水の硬さも変えるなど、さまざまな工夫がなされています。

ビールの作り方

ビールに必要とされる上記5つの原料を使う、ビールの作り方をご紹介していきます。原料の産地や種類を工夫するだけで、さまざまな仕上がりのビールになるため作りたいビールのイメージに合わせて生み出すことができるのも魅力といえます。

精麦(せいばく)

主に大麦からモルト(麦芽)を作っていく作業になります。ここでビールの色が完成する役割を果たすのです。

①水に浸して浸麦させる
②芽が出始めて発芽する
③焙操作業(乾かして根っこをとる作業)

③のポイントとしては、焙操するときに温度を高めたり、焙煎したりすることで黒ビールや濃色ビールのようなモルトが完成します。

紛砕作業

これは出来上がったモルトを、細かく砕いていく作業です。この作業は、工事でいうと機械が操作している部分になります。気をつけるポイントとしては、砕きすぎることでビールの苦味やえぐみなどが出やすいので、粗めに砕くほうが良いとされています。

仕込み作業

仕込み作業では、一番搾り麦汁と二番絞り麦汁を作って混ぜていきます。

①先ほど砕いたモルトにお湯を加えて、おかゆのような状態にする(この時に適度な時間を保持させることで糖化が生じる)
②ろ過する(ここまでで一番搾り麦汁の完成)
③ろ過してからホップを投入させ煮沸させながら炊いていく(二番搾り麦汁)

ここで副原料の投入し、ビールへの特有の苦味や香りづけがされる大切な働きをしてくれます。

発酵と熟成

①仕込み作業で出来上がった麦汁を5℃くらいに冷却
②発酵タンクに移動させてから酵母を投入
③一週間から8日の期間を得て、無事に発酵が整い糖分のほとんどがアルコールと炭酸ガスに変わり完成
④発酵タンクを熟成タンクに移動させて、さらに0℃の低温発酵させる(2週間〜1ヶ月ほどかかる)

ここで気をつけてほしいのが、若ビールはまだ本来のビールではなく、未完成です。味や香りがまだ完成していないため、仕上げ作業が残ります。

仕上げ作業

ここでは、ビールをいよいよ完成させるためのろ過、もしくは熱処理の作業を行っていく必要があります。

④の工程で使用した酵母は生きているため、発酵の進みを止めるろ過作業(透き通った琥珀色になる)を行います。ろ過を行わない場合は、熱処理で酵母の働きを止める方法もあります。

完成・パッケージ

ようやく全ての5工程を終えますと、皆さんお馴染みの苦味のある香ばしいビールが完成です。ビールが完成するまではおよそ2〜3ヶ月かかります。
2〜3ヶ月を経てようやく、缶・瓶に詰められ商品化しているのです。

まとめ

ビールができるまでは手間暇をかけた、長いスパンを経て私たちの元へ届いています。原料には繊細でこだわり抜いた特徴があり、全てを融合させて初めて美味しいビールが出来上がっているのです。

「BROSELEY」では、世界中のビールの味を楽しんで頂ける場を皆さまに提供しています。仕事終わりの一杯や、友人・夫婦と一緒にお出かけした際にも気軽にお立ち寄りください。